人気ブログランキング | 話題のタグを見る

旧gatisimo

 スキン用のアイコン01 猫ゆえに

前回↓の日記を書いてからずっとこのことを考えていたので、もう少し書き足したくなりました。

魔女狩りの様相にはやっぱり違和感があるのですが、訴訟に至る以前には何度も話し合いが持たれたはずで、それでも行き着くところまで来たということはかなり拗れてしまっていて、最初の議論とはかけ離れた状態になってしまってるんじゃないかと感じました。
  「地域猫の適正管理という見地から行政とも相談しており、何ら違法性はない」
"相談"とはどこにどのように行われたのでしょう。また、原告団9世帯というのにも少し引っかかります。野良猫にエサをあげるのは無断でやろうが違法行為ではありません。でも"地域猫の適正管理"というのであれば猫への作用だけでなく近隣住民への配慮・周知は大前提だと思います。というかそれこそが地域猫そのものなんじゃないかと思うんです。
なので裁判向けのコメントだとは理解してますが、"違法性はない"という事実はなんの意味も持たないような気がします。
原告側は違法性を訴えてるのではなく、損害そしてその原因とされる行為の停止を求めているのですから。
でも加藤一二三さんが行っていることは東京都らが薦めてるなどを抜きにしても、原告側にも有益なこと。恐らくそれは原告側も認めているのだろうと感じます。

とはいえ、加藤一二三さんは勝訴すべきだと思っています。
原告側の勝訴には意味がないと思うからです。

今回の件でつくづく「地域猫の取り組み」の難しさを実感しました。猫との付き合い方じゃなくて、人との付き合い方が問題なのですから。
人には色んな人がいます。こんなにアホみたいに可愛い猫でも、嫌い、生理的に受け付けないという人だって居るのです。私だってゴキブリは嫌いです即時撲殺します。隣のお宅がミミズの養殖(?)をしてると知ったら引っ越しを考えるかもしれません。
愛玩動物として広く認知され法的にも愛護動物という猫。さらに犬のように噛み付くなどの危険性も低いし、猫糞でも食べない限りひどい病気になることはなさそう。駆除されるカラスみたいに行儀悪くないし、ネズミのように地下鉄の線路脇でうごめいて嫌な気分にさせることもしません。片目がつぶれてても図太く生き抜く、見ようによってはちょっと不気味ってくらいなもんです。
おまけに塀の上に収まる省スペース、あ!っと思った瞬間隙間に入って姿を隠す謙虚さ。
奇跡の生態。それゆえにこれほどまで人間社会に溶け込んでしまいました。
あんなに毛むくじゃらの生き物が都会をノソノソ歩いてる不思議を想えば、多少のことはちょっと許せる気もしてきませんか。

猫ゆえに_d0126492_1811423.jpg
奇跡の毛むくじゃら生物、人と椅子を半分ずっこする図。

by feno_gatisimo | 2009-11-27 18:14